永谷研一ブログ

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小中学校で教科化へ。「道徳」の授業考える。

2018年度から小中学校で教科化される道徳の教科書の検定基準が9月30日、告示されました。

検定基準の主なポイントは
・生命の尊厳や先人の伝記、情報化など現代的な課題を題材に
・子どもの発達に即し、深く考えることができる教材
・自分の考えをもとに討論したり書いたりする言語活動に配慮
・問題解決学習や体験学習を取り入れる
・特定の考えに偏った扱いがなく、多面的に考えられるよう配慮
・学習指導要領の項目との関係を明示する

とのことです。

 

子どもが自分の考えで議論したり話し合ったり発表したり寸劇などの「体験学習」
などが行われるそうである。教員からの価値観押し付けにならない授業とのこと。

 

このニュース、皆さんはどう考えますか?

 

「教員が仕切って主体的な学習になるのか」
「道徳を授業にすること自体けしからん。」
「”仲良くしましょう”のような授業にならなきゃいいが」
「躾を学校に持ち込んでどうするんだ」
という批判の声もあるでしょう。

 

私は「これは上手く使えば大きなチャンスだ」と考えています。

 

何がチャンスかと言うと3点の理由があります

 

1)正解のない「考える授業」となる
他の教科は正しい回答を出すことを求められることが多いです。国語・算数・理科・社会・英語はもちろん音楽や美術や体育でさえ正しさを求められます。
それでは子供たちは息苦しくなってしまう。
今回の道徳の授業は、正解がない題材ばかりとなりますから、よりオープンな学びの場となるでしょう。

 

2)全員が主役になれる可能性がある
他の教科は、一部の成績のいい子や塾などに行っているが主役です。
今回の道徳の授業は「深く考え、自分の考えに即した議論」が中心になるため、誰でも主役になれる可能性があります。
どんな自分の意見も反対されることなく受け止められる場を経験した子は他の意見に対しても受け止められるようになります。そしてより高次から自分を見つめる力が身につくことが期待できます。

 

3)先生自身が成長する必要がある。
今回の道徳の授業は早く結論をだそうとしたり、オチをつけようとすると全く意味のないものになってしまいます。
教員も人間ですから一定の偏った意見をもっているでしょう。
でも子供から反対の意見や同意できない意見が出てきたとしても、それを受け止め、深めていく働きかけや問いかけが必要となります。
結果、教員自身が成長せざるを得なくなると思います。

 

以上の3点でこの新しい道徳授業の改革はチャンスと考えます。今の教育に足りないことを補える可能性があります。

 

ところが、ここまで読んでくれた方は気づいたと思いますが、この3点はすべて学校の文化や教員によっては真逆の悪い結果になる可能性もあります。結論ありきの押し付け教育です。

 

そうならないように本当は決められた教科書よりも、教員自身が自分で考えて開発した独自の教材を使ったらよいと思います。そしていろんな教員の指導案を学校を超えて共有する場があれば、教員の指導力全体の底上げになるでしょう。

指導案を高め合う勉強会の「定期開催」もよいでしょうね。地域ごとに開催し親御さんも参加する場があったら地域づくりにも寄与できます。

 

どうでしょうか。まずはこのあたりは、大学の研究者や学会に期待したいです。いずれにしろ子どもを持つ一人の親としてもこれからの道徳の授業に目が離せません。

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