永谷研一ブログ

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学習指導要領改訂について

みなさんは、学習指導要領が改定されることをご存知でしょうか。
次の改定は、例えば小学校ですと2020年(平成32年)実施となります。中学校、高校も順次改定されていきます。

そこで
「学習指導要領改訂の方向性について」と題して次の改定の検討事項について、文部科学省教育課程課教育課程企画室長 大杉住子氏
の説明がYoutubeに上がっています。「学習指導要領改訂の方向性について」(Youtube映像)

 

46分と長いですが学校教育に関わる人はぜひご覧いただきたい内容です。
大杉氏も「改定を待たずして今から手をつけられるところはすぐに手をつけるように」といった主旨のことを言っています。

その話の中でまず目を引くのが、改定の議論が目指している3点です。

<社会に開かれた教育課程> (私が要約)

——
①社会や世界の状況を幅広く視野に入れ社会理念を共有
②社会や世界に向き合って関わり合っていくための資質
③地域の資源を活用し学校教育を学校に閉じずに連携

—–

ということです。

(余談としては、藤原和博さんからいつも聞いている話だなと思いました。。)

キーワードは

開く、世界、社会、地域、連携、共有

といったところでしょうか

 

さて
この理念からしてみたら、教室が閉じていることはおかしいということになります。
例えば教室や学校を超えて教材を共有したり、学びを共有したりする世界があっていいのでしょう。
そしてその教務の効率化やスピードや広がりを考えたときICT活用は欠かせないものになることは誰でも容易に想像できます。
そして一人一台のタブレットやスマホが机の上に学習端末として、常に存在する状態を作り出せれば、アクティブラーニングの世界をすぐに作り出すことができます。

 

 

どうせ開くなら一気に開けばいいのに。と思いますが、この歩みが遅い。
学校はとても閉鎖的な世界ですからインターネット一つ通すだけでも教育委員会(というか総務関連部門)がOKを言わないという現実があります。

 

積極的な先生は自分でポケットWifiを持ち込みつなげて授業に活用していますが、なかなか学校全体の流れになりません。他の先生が追従しないのです。逆にがんばっている先生が孤立したりする現状もあります。

結局パソコン教室の延長戦上に、タブレットPCに入れ替えましょうってな話のレベルになって、終わりってことになりがちです。議会に提出するために、利用度調査を一生懸命やっている姿は滑稽でもあります。

 

 

日本中で起きているこの現象。その現状を打破するには一気にイノベーションを達成するためには、何が必要なんでしょうか。
ひとつキーワードになるのがBYODです。
BYOD (Bring your own device)は、生徒が家から機器を学校に持ち込み利用すること。ヨーロッパの先進的な試みの国では当たり前の光景です。

今時の子供たちは小学生でもタブレットは使いこなしています。中学になればスマホを使っているでしょう。PCを持っている人もいるでしょう。インターネットで世界につながり、チャットしています。

その機器を学校に持ってきてOKとするのです。こんなこと言うとまた、

「遊んだらどうするんだ」「個人情報が危ない」「もっていない人はどうするんだ」「壊れたときの保障はどうするだ」

と騒ぎ出す人がいるのが目に見えてます。(そんなこと自分で考えて欲しいと思いますが)いろんなアイデアで工夫ができますし、この程度の問題は実はすべて簡単に解決できます。

 

私はPCやタブレットやスマホはインターネットにつながった学習端末だと思っています。自分の意見を発信して他者の意見からさらに深く学んだり、ディベートの授業の最初にすばやく賛成・反対の投票結果を得てディベートしたり、教材をダウンロードして閲覧したり。。

机の上に必要な学習資源は

鉛筆、消しゴム、ノート、教科書、、そして学習端末

です。
2001年からずっと16年間同じことを繰り返して言ってきました。
(最初はガラケーでしたが。。)そして協調学習に挑戦する先生方と並走してきました。

文部科学省の皆さんが本当に本気だったら、この方針をしっかり落としてほしいと思います。そして精神的な規制緩和をして、先生を呪縛から解き放つ必要があるのです。
それと同時に各学校に全面的に任せるので特色を出して良いという、おおらかさも必要です。
それをしなかったら、いつか来た道です。どんなに時間をかけて精微に設計したって、じゃぶじゃぶ予算を落としたってザルに水です。綺麗なデータは上がってくるでしょうがそれは所詮作られたデータなのです。英語をしゃべれるようになって塾が儲かるくらいが関の山です。

 

何が起きたってどってことない。それぞれの問題は、それこそ教員ととりまく地域が協働的な学びで乗り越えていくでしょう。今より良くなることはあってもおかしくなることはありませんから。

 

ぜひ絵に描いた餅にならないように次期改訂に向かって、学校を取り巻く文化を開かれた文化に前進させてほしいと思います。

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