永谷研一ブログ

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デジタル教科書の保護者負担導入に思うこと

文科省2020年から「デジタル教科書」を保護者負担で導入へ
http://japan.cnet.com/news/business/35081649/
というニュースがありました。

 

文部科学省は4月22日有識者会議にて、
「デジタル教科書は紙と併用し、
費用は義務教育で使うものでも保護者が負担する」
という決定をしました。

 

簡単にいうと、親が、子供が使うPCやタブレットを買う
ということです。

BYODに向かって小さい一歩を踏み出したということで評価しています。

BYOD (Bring your own device)とは、私的デバイスを
会社や学校で使うこと。海外では高い普及率であるが、
日本ではあまり採用されてきませんでした。

 

これから日本でも普及するのかと小さい希望を見出します。
これでアクティブラーニングなど新しい学びの形が
理想とする姿で普及していくか、というとまだ不安が残ります。

 

それは、
「この有識者会議を一部リードしているのが教科書会社」
ということです。

 

今回も「デジタル教科書」の取り扱いが決まったのであり
一人一人の学習端末を使った学びのあり方の転換が決まった
わけではありません。

 

ティーチングからラーニングへ。正解主義から納得解へ。
教え込みから学び合いへ。詰め込みから考える授業へ。

 

このような転換が叫ばれるようになってから
すでに20年が経とうとしています。
これからの社会を考えた時にどのような学びの場が必要かは明白です。
でもとてもその歩みは遅いものでした。
私もいろんな教育改革のの現場を見させてもらいまして、
生々しい理由をいろいろ見てきました。

 

そこで得た1つの結論は、

 

「現場の先生の力が自由闊達に発揮される文化づくり」

 

が不可欠ということです。

 

もちろん学びの主役は生徒です。でもその場を作るのは
教員の力です。

 

教科書というのは、ある意味、基幹の仕組みです。
産業としては相当大きな既得権です。
かつて導入が進んできた「電子黒板」も、
高価な値段の割に学校で大いに活用されていない実態があります。
しかし結局は電子教科書と連動させた「デジタルコンテンツ表示用として必要」
という論理がまかりとおりました。

 

要は大きいお金が動くところに
既得権をもつ大人たちは仕事を作ります。
それに振り回されてきたのが教育現場なのです。

 

今回もその匂いがしますが、それであっても、
理由はなんであってもBYODが進むことが最も重要です。

 

もしかしたらこの突破口でしか、一人一台の学習端末を
学びの現場に波及させることができないのかもしれないからです。

 

ひとつ関係者にお願いがあります。
くだらないセキュリティー論に惑わされてアクセスを
制限するようなことはしないでください。
くだらない前例主義や成果主義によって闊達な先生の
チャレンジ精神ややる気をそがないでください。

 

くだらないという表現はとても深い意味で言っています。
関係各位なら経験があるでしょう。

 

・前例主義、成果主義、権威主義
・無責任主義、責任のたらい回し
・業者のいいなり、馴れ合い
・公開授業など外向けアピール主義
・数字だけの議会対策
・一人の先生に押し付け

 

このあたりの世界からおさらばしてほしいのです。
このくだらなさがなくなり失敗を許容する学校になれば、
未来の教育は明るいと思います。

 

これくらいの改革ができないのでれば、
公教育なんていらないと思います。

 

子供達に学びの素晴らしさを伝えるのであれば、
まずは今の制度や哲学・文化を司っている一人一人の保身のくだらなさに目を向けて、
小さい行動の変化を起こす必要があるのです。

 

どんな突破口でもいいです。
教室にインターネットが入り、学びが外に開かれること。
これが大切なことと思っています。

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