永谷研一ブログ

永谷研一ブログ

失敗をさせられない時代の人材育成

失敗から学ぶ。

これよく言われることですが、ある企業の人事の方と
話していて、
「昔より失敗をさせなくなった」
というのです。最近は上司が先回りして助けてしまうと
いうのです。
クレーマーも多いし世知辛い時代になったからしょうがない
かもしれません。

確かに私が若い時代はよく失敗させてもらいました。

ちょっと私のエピソードを書きます。
ーーー
私は大手システム会社でシステムエンジニア(SE)の仕事をしていました。
若手SEでもだいぶ責任ある仕事を任せてもらえていました。
私の場合は入社2年目とき、生産管理システム構築の仕事で
とある埼玉の工場をまるごと1つ任せてもらえました。

任せてもらえたというより、仕事が多くありすぎて丸投げされた
ということが実態だと思います。
課長のかばん持ちのつもりでいった初期商談の帰りの電車の中で
「おい、永谷。あの工場お前に任せるから」
と言われて「えっ。俺、生産管理のセの字も知らないですけど」
といったのを今でも鮮明に覚えています。

設計1年、開発1年、運用1年の3年で数億円のプロジェクトです。
システムから出る製造指示によって工場全体が動く責任重大な仕事です。
社員は自分たった一人。あとは協力企業のプログラマを10人くらい雇って
行う仕事。もちろん採用も自分の仕事です。
毎日、自宅と工場を直行直帰ですが、たまに帰る本社に誰もいませんでした。
当時は、みんなそれぞれの常駐先に行っていて必死に働いていたので。
誰も頼れないなと思い、通勤時間片道3.5時間で生産管理のことを必死に
勉強したのを覚えています。

プロジェクトが終わったときは
・生産管理の知識(MRP:所要量計算から製造指示、物流までの設計法)
・AIの技術(季節調整データで需要予測ができること)
・外注管理のノウハウ(きれいに仕事しても誰も動かないこと)
・OSの技術とメーカーのマネジメント方法(お金で解決することがあること)
・データベース(infomix)の操作技術
・オブジェクト指向設計法(社内の研究部門、他部署のコントロール法)
などが身についていました。
普通なら10年くらいかかることを、たった3年で身につけたと思います。
最後は、通勤が大変で、工場の近くに下宿しましたが。。

まさに、経験学習の実体験でした。

コルブの経験学習論は有名です。

・具体的経験(具体的に経験する)
・内省的省察(多様な観点から振り返る)
・抽象的概念化(他にも応用できるようにする)
・能動的実験(新しい場面で試してみる)

です。

要は
・自分で経験して
・自分で考えて
・自分なりの教訓を得て
・自ら行動を起こす

ということですが昔は、内省と概念化の順番が逆だったと思います。
すなわち、仕事が大量にあったので、概念化をする時間がなく
どんどん行動するしかなかった状態だったのです。

勤務時間だけみたらすべての企業が今でいうブラック企業だっだでしょうね
でもほとんどの人が自分で望んで気合い入れて残業や休日出勤をしていたと思います。
楽しかったといったらウソですが、(むちゃキツかったです)、やるしかなかったので
「俺がやらず誰がやる」といった責任感が私にもプロジェクトメンバーにもあったと思います。
顧客のニーズを満たすにはそれしかなかったですから。

大量に経験できたのでそこから教訓を得ることができました。
ソフトウェアで動かす自動搬送機が暴走したとき、バグ怖えって思いましたから。笑

今の時代は違います。
そこまで仕事をさせられないでしょうし、失敗もさせられません。

経験学習の不遇の時代

といっても過言ではないでしょう。

よってより内省(自分で考えること)と行動(新しいことをやってみること)が大事な時代になったと思います。
小さな経験からどれだけ学び取れるかが勝負になってきたからです。

そのためには「問い」をどれだけもつことができるかですね。
いわゆる自問です。
常に、現状を疑う目をもって「これでいいのか」と問うことができれば、
相当の経験学習が可能になります。

そういう人は視野が広く伸びしろがあるのでぐんぐんと伸びることができるでしょうね。

長文になりすぎたのでこのブログはここまで。
次はどのような「問い」が自分を成長させられるかについても書きたいと思います。

目標達成のための行動習慣化メソッドPDCFA
http://pdcfa.jp/

「できたことノート」(クロスメディア・パブリッシング)
https://www.amazon.co.jp/dp/4844374826/

Page Top

Contact US

製品に関するご質問、ご相談、取材の依頼など、お気軽にご相談ください。

コンタクトフォームへ
Facebook